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オールドレンズと行くドール撮影 02 Schneider-Kreuznach Retina-Curtagon 28mm F4

2回はデッケルマウントレンズのSchneider-Kreuznach Retina-Curtagon 28mm F4です。
sssIMG_6162.jpg


ッケルマウントとはKodakが1950~60年代に製造していたカメラ、Retina Reflexシリーズ用のマウントです。
正確にはRetina Reflexの中でもS,III,IVとRetinaのIIS,IIIS用で、他にもVoigtländer社等もデッケルマウントカメラを作っていたりするんですが細かい話は置いておきましょう。

デッケルマウント交換レンズにはSchneider-Kreuznach社やRodenstock社と当時の一流メーカーのレンズが使われており、またRetinaシリーズは安価で高性能であったため大ヒットしたようです。

これは最終型のRetina Reflex IV。
ボディのみをヤフオクで送料込み2000円で手に入れました。
安かったのはジャンクだからなのですが、ファインダーの曇りとシャッター速度が怪しい以外はしっかりと動くのでいじって遊ぶ分には十分です。そのうちフィルム詰めて使ってみたいですね。
レンズはSchneider-Kreuznach Xenon 50mm F1.9です。このレンズのレビューもそのうち。
ssIMG_6259.jpg
今見ても工作精度は高く、当時の技術の高さとものづくりへの拘りが伺えます。

裏蓋の貼り革には刻印が押されています。
ssIMG_6214.jpg
こういうところも現代のカメラには無いところで僕的にポイント高いです。


ところでこのカメラ、レンズシャッター式一眼レフカメラという代物です。
レンズシャッターとはレンズのすぐ後ろにシャッターがあるという物で絞りの様な形状のシャッターです。
現在だと大判、中判カメラ、コンパクトカメラに搭載されているようです。
Retinaにはこのレンズシャッターも当時の一流メーカーDeckel社のCompurシャッターが搭載されています。
具体的な動きは下の画像の通りです。

閉状態。
ssIMG_6207.jpg

開途中状態。
ssIMG_6210.jpg
最後まで巻き上げるとこのまま開いて全開になります。

アニメなどでよくある写真を撮ったときのあのアニメーションは実はレンズシャッターなわけですね。
一度知ってしまうと見るたびに中判使ってんのかよ!とツッコミたくなります。


そしてRetina Reflexではシャッターの後ろにリターンミラーがあります。
このシャッターの後ろにミラーがあるというのが曲者で写真を撮るために以下の動作をする必要があります。

初期状態はフィルムに感光しないようシャッター閉、そしてミラーは上がった状態。ファインダーは真っ暗。

巻き上げレバー(なぜか底部に付いています巻きにくいです)を巻き上げると、ミラーが降りて、シャッターが開きます。ここでファインダーが見えるようになるのでピントを合わせてレリーズボタン(ボディ前部に付いています押しにk)を押します。

するとまずシャッターが閉になり、その後ミラーが上がり、そしてシャッターが開になり露光完了後にシャッター閉。ファインダーは真っ暗

と1枚撮るのにシャッターが2回開閉することになります。
壊れやすい物だったらしいですがここまで複雑な動作をしていればそれも分かる気がします。


ちなみにミラーの後ろにシャッターがある普通の一眼レフカメラ(フォーカルプレーンシャッター)の動作は以下の通り。

初期状態はミラーが降りてシャッター閉状態。ファインダーは見えます。

巻き上げレバーを巻き上げるとシャッターがチャージされます。ピントを合わせてレリーズボタンを押します。

ミラーが上がり、その後シャッターの先幕が開き、露光完了後に後幕で閉じられます。最後にミラーが降りてきてファインダーが復帰。

シャッター開閉も1回で単純ですね。


なぜRerina Reflexはレンズシャッターを搭載したのか。
それは他のRetinaシリーズの存在でしょう。
Reflexが付かないRerinaシリーズはレンジファインダーカメラであり、初期からレンズシャッターを採用しています。
そしてデッケルマウントを使うIIS,IIISもそれは同じ、これらとマウントを共用とするためにReflexでもレンズシャッターとなったのでしょう。
また弊害はもう一つあり、距離連動を必要とし近接撮影が苦手なレンジファインダーカメラとレンズが共用のため、デッケルマウントレンズはどれも最短撮影距離が長いです。
一眼レフ用の50mmのレンズの最短撮影距離は通常0.45m程度なのに対し、デッケルマウントのSchneider-Kreuznach Retina-Xenon 50mm F1.9の最短撮影距離は0.9mと2倍です。
僕が持っているのは後期型なので0.6mまで寄れますがそれでも長いです。

大ヒットし、現在でも使われ続けるケース付き135フィルムを定着させたにも関わらずパッとしないのはこういう微妙なところが重なったせいでしょうか。
製品としては調べれば調べるほど好きになっていくんですが。


いうわけで前置きが長くなりましたが今回のレンズはそのデッケルマウントの広角レンズ
Schneider-Kreuznach Retina-Curtagon 28mm F4です。
ssIMG_6162.jpg
Heritage Camerasで送料込み$100で手に入れました。
Schneiderの公式サイトでシリアルナンバー表を見るとこの個体は1964年の物のようです。

外観レンズともにとても綺麗で最近作られたと言われても信じてしまいそうなほど。
デッケルマウントレンズは状態の良い個体が多く、その理由の一つとしてケースの存在があるのではないかと思います。
デッケルマウントレンズは専用のプラスチックのケースに入れられて販売されており、それがリアキャップとレンズキャップを兼ねています。
そのため使われていないときは常に全体がカバーされる形となり、レンズが傷等から守られます。
これにより、どの個体も良い状態が保たれているのだと思われます。

細部を見ても作りは非常に丁寧で、絞り値に合わせて可動する被写界深度ゲージも備え付けられています。

デッケルマウントレンズは絞り羽は付いていますが絞り環がありません。
カメラ側に絞り環が付いており、そちらで操作するためです。
そのためマウントアダプターに絞り環が付いています。
黒の絞り環から下はマウントアダプターです。付いている表示値は目安程度に考えたほうがいいでしょうね。
マウントアダプタにはDeckel-EFも用意されていますが、M42アダプタの接点が使えること等を考えてDeckel-M42を選びました。
カメラに取り付ける際にはDeckel-M42-EFとなります。

先ほど書いた通りこのレンズも最短撮影距離は0.9mと長いです。
ドール撮影でこの寄れなさはかなりつらい。
そこでM42ヘリコイドを間に挟むことで最短撮影距離の短縮を狙ったんですが、使ってみると寄れ過ぎて微妙という結果に。
最終的にクローズアップレンズを使用することにしました。
光学性能が変わってしまうので出来る限り使いたく無かったんですがしょうがありません。
ちなみに当時もRetinaのアクセサリーとしてクローズアップレンズが用意されています。
こちらを手に入れたかったんですが、良い物が見つからなかったので今回はKenkoのMC No.3を使用しています。


撮影場所は野鹿の滝。前回一緒に使ってきました。

使用機材:EOS 5D Mark II
RAWからホワイトバランス調整とノイズ除去のみで現像。
ピクチャースタイルはポートレート。
絞りは全て開放。

ssIMG_6176.jpg
まずはクローズアップレンズを付けずに無限遠開放で撮影。
微妙に無限遠が出ていません。マウントアダプターを重ねたことで誤差が大きくなってしまったのでしょうか。
端が少し流れていますがAPS-Cサイズならば切れてしまうので気にならないでしょう。

マウントアダプタを使ってオールドレンズを使うときの注意点ですが、5D等のフルサイズ機は無限遠でレンズ後端がミラーと干渉することがあります。
このレンズも指標の5m~∞で僕が使用している5D2のミラーと接触します。
後端のレンズガードを削れば干渉を回避できそうですが、ライブビュー等でミラーアップ状態で撮影すれば問題ないのでそのままにしています。
オールドレンズを買う際にはカメラとの組み合わせ情報をしっかり調べるようにしましょう。

ssIMG_6191.jpg
後ろボケはエッジが出てうるさいですが、このボケを上手く使うことが出来れば面白い写真が撮れそうです。

ssIMG_6110.jpg
前ボケは素直です。

球面収差の過剰補正により後ろボケが二線ボケになったのでしょうか。
この時代の技術では非球面レンズは制作できないため、球面収差の補正によるボケ味とピント面解像度は大きなトレードオフとなります。
この頃ボケ味は重視されていない時代ですから当然ピント面解像度を重視したのでしょう。

さてここからクローズアップレンズ使用でドール撮影。
広角をドール撮影に使うのはまだまだ苦手で2枚しか撮れませんでした。
やっぱり広角は難しいです。
ssMG_6152.jpg

ssIMG_6148.jpg
このレンズは緑が綺麗に出ますね。


等倍切抜き
ssssIMG_6148.jpg
目にピントを合わせています。
少し眠たいですが開放からピント面には芯があります。
ハイライト部にはハロが出ています。
絞ればさらに良く写るでしょう。
曇天でこのハロの出方だと晴天で撮ると面白いものが見られそうです。


前回今回と開放でしか撮っていないので次回以降はもう少し絞り値を変えた作例も撮ってみたいと思います。
Exifに記録されないので自分でメモしないといけなくて面倒なんですよ・・・



これからコミケの原稿で忙しくなるので次回はいつになるか不明!
むしろ息抜き名目で更新が増えるかも?
それでは(*'ω'*)ノシ

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